うーばんげー
先日、長女Uさんが食事中に「うが~~~。」と叫んだ。
どうやら虫歯治療していた乳歯が再び虫歯になり、詰め物が割れたらしい。
見ると隣の大人の歯と隣接している部分ではないですか・・・。
(これはよくない・・・母はそう感じた。)
この虫歯乳歯(奥から2番目の臼歯ね)、ちょっとグラグラしはじめているではないですか。
(さっさと取ってしまいたい・・・母はそう思った。)
娘の口の中に手を入れながら、
母「あのね、隙あらば歯をもってグリグリ動かすんだよ。
そうじゃないと、隣の大人の歯まで虫歯がうつっちゃうから。
ほら、こんな風にこうやってこうやって・・・。」
娘「そーっとしてよ、そーっとね。」
その時、ボキっという音と共に、私の手が上に跳ね上がった。
手の中には小さな歯がコロリ。
どうやら抜けたらしい、いや、抜いちゃったらしい。
グラグラし始めていたとはいえ、まだ全部がきれいに歯茎とくっついていたから、娘の口の中は流血の大惨事。
娘「も~、ママのばか~~~。うわ~ん。」
綿噛ませながら、
母「で~じょうぶだ~。えがったえがった。これで大事な大人の歯が守られたよ。」
これみよがしに親指たてて、わざとらしい笑顔で取り繕う。
母「ささ、ご飯の続きに戻れ~い。」
娘は茫然としながら、でも食卓について、止血後、ちゃんとご飯を食べましたとさ。
そんな感じで、いつも子育てやっています
(そんな感じって、どんな感じやねん!)
帰宅した夫に、そんな楽しい一日だったよ~んと報告した所、
夫「お前はっ・・・。う~ばんげ~。」
と、呆れ顔で一言いわれた。
さらに、「子供たちがかわいそうだ」とがっくり肩を落としていたかもしれない・・・(笑)
*解説しよう!
”う~ばんげ~”とは、熊本は天草地方の方言である。
熊本シチズンな私でさえその正確なニュアンスをつかむことの難しい、
「遺憾の意」などと同列な日本のお家芸的、曖昧かつ巧妙な表現技法の一つである。
空気としては、怖いとか、ひどいとか、危ないとか、おそらく否定的なものがあわさった感じではないかと思われる。
我が家では、夫が私の行動を見て、度々用いる形容詞でもある。
*追伸
先ほど、母とうーばんげーについて話し合ったところ、
「不用意な」
という表現がしっくりくるのではないかと言うことに。
なんとなく、納得