2020/2/3【不倫はツール、用法要領を守って目的に応じて有効にお使いください。その2】
前回の記事の続きになります。
前回は、婚姻関係を継続しているパートナーとお付き合いしているパターンの不倫について、私自身のエピソードからの気付きを綴ってきました。
今回は、その後、私自身の不倫について、置き去りにしていた紙切れ上の婚姻関係を解消するきっかけとなった気づきについて、書いていきます。
私のごくごくパーソナルな離婚体験ストーリと気づきでしかないですが、そこには不倫する側の心の仕組みを理解するヒントがあるのではないかと思いますので。
さて、不倫相手との関係をすっぱりと解消して、また新たなるパートナー探しに精を出していました。
マッチングアプリも活用して、趣味友達やお仕事のつながりなども広がって、ちょっと視野を広げれば出会いが沢山あることを実感します。
それまでの恋愛で、恋を始めることはできるようになっていました。
目下の課題は、恋愛の初期段階を超えて、生涯つながるパートナーを作ること。
恋愛初期はフェニルエチルアミンという互いをひきつけ合うホルモンが分泌されています。
何をしても好きという感情になりやすく、恋に恋しているような、ちょっとした魔法のような作用があり、この時期は恋愛がイージーゲームとなるわけです。
このホルモンは2年前後は盛んに分泌されるのですが、時間の経過と共にやがて分泌が起きなくなってきます。
そこから先が、本当のパートナーシップの始まりとも言えるのですが。
私はそれまでの恋愛で、その魔法が切れるとお付き合いが終わりを迎えることを経験していましたので、ここをいかに乗り越えていくかが、次なる恋愛の課題で、どう攻略するのかを考えていました。
「つながる」これは、私のパートナーシップの課題なのです。
ある日、行きつけのお寿司屋さんで常連さんたちを含め、ワイワイとお食事をしていました。
カウンターの端っこに座っていた、おそらく40代半ばぐらいの女性二人がいまして。
一人は離婚して独身、もう一人は二人目の旦那さんがいるけど冷え切っていて近く離婚したいみたいで、二人であーだこーだと旦那さん及び元旦那さんの不満や悪口を言っています。
よくもまぁそこまで自分のことを棚にあげて、相手に全責任をかぶせることができるなぁと。
そして、お二人とも彼氏のような人はいるみたいで、でもその彼についても不満を言って盛り上がっています。
ちゃーさんは思った。
旦那さんの悪口を言うって、自分はそんな風にしか扱われる価値のないお粗末な人間であることを証明しているようなもんやで。
もっと相手としっかり話して思いを分かり合って、ちゃんとつながっていかないと、いくら相手を変えても同じことの繰り返しですよ。
そして、反対側のカウンターでは、男性三人(40代と50代)がいて、一人は奥さんとは別居していて彼女複数、一人は奥さんと仲は悪くないけどセックスレスで彼女はいると。
男性二人は、女性二人の話しを聞きながら、切なげにぽつりぽつりと話している。
どんなに奥さんと仲が悪くなって、外に浮気相手がいても、やっぱり本命は奥さんなんだよねぇ。
ちゃーさんは思った。
そうだよね~、ホームベースとなる身近な存在との関係が整っていないって、どんなに外で発散してきても、夢から覚めるような感覚でむなしさが漂うよねぇ。
やっぱりさ、婚姻関係を継続している限り、ホームベースは奥さんでしかないよね。
わざわざ契約を残してそこにお金払って維持しているんだから、大事な存在なんだよ。
だったら、外で束の間の快楽とって自分を誤魔化すより、ちゃんと奥さんとの関係を築き直す努力をしたがいいよ。
あっという間に年取って、モテなくなって浮気相手も見つからなくなった時に、残ったのが冷え切った家庭だけとか、むなしい老後になっちゃうよ~。
さっさと素直になったらいいのにねぇ。
・・・・・・・・・・
ん?
え?
あれ?
こ、これって、私に言ってない?
私もまだ婚姻関係維持したまんまじゃん。
え、私のホームベースはまだ旦那さんなのかなぁ。
お金のやり取りもないし、届け出だすのが面倒なだけの紙切れ上の関係でしかないと思いこんでたけど、まだ出していないってことは、意味があるのかなぁ。
時々、ふと自分が離婚してないことを思い出して、何か釈然としない感覚を感じているよね。
ここ最近、不倫という言葉にやたら反応するということは、自分の中に何かがあるからなんだろうなぁ。
そんなことを思いながら、眠りにつきました。
翌朝、起き抜けにオナニーをしてオーガズムに達した瞬間。
腹の底から感情が溢れ出してきて、ワンワン泣きながら脳裏にこんな言葉が浮かびました。
「私、まだ旦那さんのこと好きだよぉ。」
びっくり!どうゆうこと???
いやいやいやいや、そんなはずはない。
落ち着いて、ゆっくり考えてみた。
どうやら旦那さんナウを好きなんじゃなくて、何だかんだ一緒に過ごしてきた16年という月日を私は気に入っているのだなと。
旦那さんと築くはずだった温かい家庭や関係性というものへの未練。
生涯を誰かと共に歩むことを強く望んでいながら、自分の未熟さゆえに成し得なかったという自分自身への失望。
未練?失望?
うわ、私、まだこんなもの握りしめてたんだ。
離婚届を出していないのは、この状況を維持していれば、私は子どもたちの母親としての権利が保証されているから。
自分では意味がないと思っていた紙切れ上の形を根拠に、旦那さんに対して権利が当然に主張できると思っていて、自分のあり方や態度を変えなくても済むから。
契約という形がなくなるからこそ、今後は子どもたちの親として、旦那さんとの関係性を作り直してつながらないといけなくて、それができないかもしれないことを恐れているのだ。
その上、最悪、何かあったら旦那さんや子どもの所に帰れるかもしれないという淡い期待と安心を、心のどこかで持っているではないか。
何ということでしょう。
だせぇ、私、ダサすぎる~~~。
責任転嫁に保険までかけて、自分の人生に責任を取ることを恐れている、逃げている。
誰かとつながることに、まだコミット出来ていない状態なんだ。
そりゃ新しい人が出来ても、その人とつながれないはずやわ。
そんなのイヤや~~~~。
自分の甘さやズルさを認めて、自分の人生にコミットして、望むパートナーシップを手にいれるために自分を変えて行動しよう。
そう思った時に、改めて旦那さんへの感謝の気持ちが湧いてきて、正式に離婚しようと思えました。
私は部屋の隅に長らく置いていた離婚届けを取り出し署名をして、旦那さんとの離婚の手続きを進めるました。
旦那さんに離婚届を書いてもらうために会いに行き、久しぶりの会話。
旦那さんは不仲だった頃のモードでいますので、相変わらず不機嫌そうな顔でチクリチクリと不満に思っていたことを吐き出します。
旦那さんの主張に対して私も色々と思うところはあり、反論したい気持ちもどこかにありましたが(長年の思考の癖ってすごいよね)、私が目指す所は過去のあれこれは関係のない世界、親としての旦那さんとの新しい関係性構築なんだから。
そう心が決まっていたので、うんうん、と聞くことのみしました。
そして、私なりの感謝の思いだけ伝えました。
「色々な思いはあるけれど、私はずっとあなたのことを一途に好きだったなぁと思う。
私がとても未熟だったから、うまくやれなくって申し訳なかったです。
今でも時々切ない気持ちになって、もっとどうにか出来なかったのかなぁと思うよ。
結婚していた時期は、辛いことも沢山あったけど、でも思い返してみると、三人の子どもにも恵まれて何不自由なく生活させてもらえて、楽しい時間を沢山経験させてもらって、感謝してる。
これから先は、子どもたちの親として、改めて協力していきたいと思っています。」
そんな思いを話すと、旦那さんはこう言いました。
「子どものことは親として、今までと変わらずにやっていけばいい。
全て俺が悪かったと思っている。
俺に女の人を幸せにする能力がなかったということで。
これから先は俺といて叶わなかったぶん、幸せになって欲しい。」
離婚に際して証書などは作成していませんが、これまで契約という形の上にあぐらをかいて努力することを怠ってきたからこそ、今度は心を強く持って旦那さんと向き合っていけそうです。
やっと自分の人生にコミットするスタート地点に立ったなと、そう感じました。
これが、私の離婚までのストーリー。
私だけに限らず、婚姻関係を維持しているということには、意外と大きな意味がある人は多いのです。
触れたくないほどの傷だったり、意味なんてないことにして気づかないふりして自分を守っていたり。
痛みや寂しさを忘れるために麻薬のような外の快楽で誤魔化していたりするのです。
根本的な課題に取り組まない限り、心の中にある痛みはずっとあなたを刺激しつづけます。
もちろん、痛みを一旦麻薬で対処して、愛される幸せや愛する喜びを思い出して、傷ついた心を楽にしてあげるプロセスだって必要だと思う。
私自身も、不倫という経験があったからこそ、結婚生活の中でズタボロに傷ついた自分の心を回復することが出来たし、回復したからこそ痛みに気づいて新しいスタートを切ることが出来た。
苦しみの中だけに閉じこもって感覚を麻痺させていただけだったら、こうやって心に向き合い本当の望みに気づくことはできなかったから、不倫というツールは私にとって意味がありました。
誰だって試行錯誤して自分の課題や望みに気づいていくのだから。
誤解して欲しくないのは、痛みはアナタを苦しめるためにあるものではなく、目の前の現状を望むものに変えて行くための原動力なんだということ。
いつかは向き合って根本的な痛みを取り除いて、心から無邪気に人とつながる喜びを得ることを、諦めないで欲しい。
そして、今回のブログで私は離婚という選択をすることで自分の人生にコミットすることを選びましたが。
多くの人はどこかで向き合う瞬間は来るけれど、世の中には白か黒かをはっきりさせられることばかりじゃないのも真実。
痛みを抱えたままで、現状を最大限に快適にする原動力として活かしていくという選択だってある。
不倫という形は、自分の人生の目的に応じて使っていけばいい。
ただ、現代の一般的な禁止に焦点を当てた概念のままでは、罪悪感に苛まれてしまい、目的に対して効果的に使えないから。
不倫をどう捉えるかについて、一度、広い視野で考えて見るといい。
そして、逆説的ではありますが、不倫を含めた様々な恋愛の有様を理解するからこそ、誰かと深くつながりたいという人間の根本欲求を満たすこともできるようになるのだと思う。
AV男優森林原人さんをお招きして開催するトークイベント「つながる」では、不倫と結婚とセックスを分けるというテーマで森林さんがお話をしてくださいます。
また、クロストークでは恋愛、結婚、不倫、複数恋愛、セフレ、セックスにおける様々なシーンを想定して、様々な視点での捉え方を提案していきます。
自分の人生を自分の手で幸せなものに導くヒントを受け取りに来てください。
【つながる。あなたは誰かとココロもカラダもつながれていますか?】
スペシャルゲストはAV男優の森林原人さん!
2020/2/22(土)東京 13:00〜17:00
「幸せな恋愛のために必要なマインドセット編」
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2020/2/29(土)京都 13:00〜17:00
「幸せな恋愛のために必要な実践体感編」
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【仮想合コンプレvol.2】2020/2/14
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